芸能関係とは次のような人たちのことを言います。

・俳優(舞台俳優、映画及びテレビ等映像メディア俳優、声優等)
・舞踊家(日本舞踊、ダンサー、バレリーナ等)
・音楽家(歌手、謡い手、演奏家、作詞家、作曲家等)
・演芸家(落語家、漫才師、奇術師、司会、DJ、大道芸人等)
・スタント 他
・監督(舞台演出監督、映像演出監督)・撮影・照明・音響・効果、録音
・大道具製作(建設の事業を除く)・美術装飾・衣装・メイク・結髪
・スクリプター・ラインプロデュース・アシスタント、マネージメント

 

これまでも演者の舞台でのリハーサル中、公演中の事故、照明や音響、大道具様等のスタッフの事故は以前から多く発生しています。プロダクションや組織の構成員として働く人は政府の労災保険に守られ、医療費全額無料 休業補償費 障害年金 遺族年金 死亡一時金等国の社会保障の枠組みの中で 本人が障害者になった時 死亡したときだけでなく遺族にも遺族年金や死亡一時金といったように社会が面倒を見てくれる仕組みが出来上がっています。

 

しかし、フリー・請負といった個人事業主はこの枠から完全に外れていて、事故や死亡があっても何ら保証されないということを知ってる人は多くはないのではないでしょうか? 

 

これまで起こった芸能関係の事故を並べてみますと大けが、死亡につながる事故も多く発生しております。

 

≪事故の内容≫

・舞台のセリから転落
・照明装置の落下による事故 
・照明技師がイントレから落下
・舞台装置に足を轢かれる
・仕掛けから転落、 
・建具が落下し操作係の額を直撃
・奈落に気づかずに転落、
・ロープに掴まり舞台に落下
・演舞の着地の際、靱帯損傷の大怪我。
・溝に転落
・セットが倒れ下敷き
・セリを定期点検中セリの間にはさまれ死亡
・撮影車が突っ込み重軽傷
・フライング中に舞台上に転落し
・舞台装置などを焼くぼや
・スピーカーの落下事故
・クレーンで吊り上げられていたステージ屋根部分のバランスが崩れクレーンが転倒
・舞台のセリから奈落に転落、
・2階桟敷席から舞台に向かって飛び降りた際のケガ
・可動式LEDパネルが倒れ負傷
・大道具さんが約4メートルの奈落に足を滑らせ転落。
・ワイヤ・アクションの着地時に右足親指を骨折
・宙づり状態から落下し、骨折
・ワイヤにぶら下がって降りる際の速度を調整中、下の舞台に転落死亡
・舞台の右端で前のめりになり高さ約75cmの舞台から客席に落下し
・ワイヤで吊るされていた撮影用カメラが落下
・舞台点検業者が梯子を降下中に誤って14mから転落 
・天井裏の足場から天井板を突き破り高さ約15m上空から客席へ落下
・備品を奈落に降ろす際、落下

参照)Stagenet 過去に起きた舞台での事故

 などなどいつ起こっても不思議はありません。

 

1.芸能関係で働く人たちの労災保険料はどのように決められるのか
2.当組合に加入するにための組合費はいくか
3.事故があった時の保証はいくらかと

 

といいますと、次の通りです。

 

加入者の労災の計算の根拠になるのは
受け取った報酬でなく日額という形で、基本額を選択することになります。

日額は最低3,500円から最高25,000円までになります。

どの日額で加入しても、事故があった時の医療費は無料です。
しかし、休業補償が変わり

 最高の25,000円なら1日20,000円 1ケ月 600,000円の休業補償を受けれます。
 中間の10,000円なら1日 8,000円 1ケ月 240,000円の休業補償を受けれます。
 最低の 3,500円なら1日 2,800円 1ケ月 84,000円の休業補償を受けれます。

選択できる日額は次の通りです。

3, 500円・4, 000円・5, 000円・6, 000円・7, 000円・8, 000円・9, 000円・10,000円・12, 000円・14, 000円・16, 000円・18, 000円・20, 000円・22, 000円・24, 000円・25, 000円

 

保険料の額 

(最高設定)医療費無料 休業補償1ケ月休業したら 600,000円

日額を25,000円とした場合の保険料は
日額25,000×365日×3/1000=年27,375円  月2,281円

 

(中間設定)医療費無料 休業補償1ケ月休業したら 240,000円

日額を10,000円とした場合の保険料は
日額10,000×365日×3/1000=年10,950円  月912円

 

(最安設定)医療費無料 休業補償1ケ月休業したら 84,000円

日額を3,500円とした場合の保険料は
 日額3,500×365日×3/1000=年3,832円  月319円

我々の組合費は 月3,300円 になります。(入会金等はありません)

組合費と合わせますと

(最高設定) 月3,300円+2,281円=5,581円 年額66,972

(中間設定) 月3,300円+912円=4,212円  年額50,544

(最安設定) 月3,300円+319円=3,619円  年額43,428

 

事故があった場合の給付

医療費  全額無料

休業補償 日額の80%

 

障害者になった時の一時金

障害の等級が 低い場合は年金でなく一時金となります 

 

第8級    給付基礎日額503日分  

第9級     〃   391日分  

第10級    〃   302日分  

第11級    〃   223日分  

第12級    〃   156日分 

第13級    〃   101日分 

第14級    〃   56日分

 

障害者になった時の年金

障害等級が重い時は年金が支給されます。

 

第1級    給付基礎日額313日分

第2級    〃   277日分  

第3級    〃   245日分  

第4級    〃   213日分  

第5級    〃   184日分

第6級    〃   156日分

第7級    〃   131日分  

 

万が一死亡事故となった時

〇死亡したときの一時金

 

配偶者・労働者の収入によって生計を維持していた子・父母等の遺族がいない場合は

その他の遺族に一時金として支給されます。              

 

加入日額の   1,000日分

(最高額)日額25,000円で入った時25,000円×1000=25,000,000円

+

 

〇 扶養されていた遺族がいる場合は遺族年金として支給

遺族の数1人        給付基礎日額の153日分

(但し、55歳以上の妻または一定障害の妻の場合は175日分)

遺族の数2人       給付基礎日額の201日分  

遺族の数3人       給付基礎日額の223日分  

遺族の数4人        給付基礎日額の245日分

どんな生命保険や傷害保険に加入していても このような ≪社会保障≫ としての
給付がなされることは少ないと思います。

これまで入れなかった自営業者、フリーの方々が対象となります。
ぜひ、ご自分のために、また家族のために加入してください。

中小事業主の特別加入につきましてはこちらをご覧ください。